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薙が考えた事を考えもせずにつづるところです。
ドラクエ11をクリアーしましたので感想書きます

注意1:考えたことを考えもせずに書いていくのでまとまりがない。
注意2:ネタバレを自重していない(ネタバレだけ伏せようと思ったけど伏せてない場所がほとんどなくなった)。
以下、主人公を「主人公」と書きます。「勇者」は勇者の力を持った人物。謎の光を放って雷を落としたり呪いを解いたり過去に起こった出来事を見通したりといった奇跡を起こせます。ドラクエ11においては主人公のことを指しますが過去とかにも別の勇者がいます。

若干3D酔いしやすいゲームだと思った。
壺とかタルを全部調べつくさないと落ち着かない性分なので広い街をカメラグルグルしながらガシャガシャ走り回るせいだ…。
フィールドの宝箱も意外とわかりにくいところにあって探すのになかなか苦労する。コツとしては、地図をみながら外周沿いを探すことだね。地図の真ん中らへんには基本的にアイテムはない。

とまぁ不満点からあげたけど、それ以外の不満はないです。
面白いと思ったのは、「世界に破滅をもたらした魔王を倒して世界に平和を取り戻してエンディングを迎える」というのがゲームの中間点だということ。
魔王を倒すルートを取ると、ベロニカ(パーティメンバー)が魔王から仲間を助けるために命を落とします(ドラクエで言う「しに」状態ではなく、文字通り帰らぬ人になる)。
しかし、平和になった後でカミュがしつこく「グロッタの南で何か光ったのが見えたから行こう」と言ってくるので行ってみると、時間を巻き戻す方法が存在することが判明し、「ベロニカを助けられるのでは?」「いやそもそも魔王の復活自体を阻止できるんじゃね?」と話が盛り上がっていく。
しかし、実のところ時間を巻き戻せるのは勇者だけなので他の人は無理ですとのこと。
「ベロニカだけじゃなく主人公まで居なくなるのは辛いから、ベロニカのことは諦めよう」と全員で主人公を引き留めるけど(シナリオ上の都合もあって)結局、再び世界を救うため主人公は1人過去に戻る。
といった展開で、魔王を倒した後も冒険が続くのです。

面白いと思ったのは、他のゲームでも魔王とか、その時点ではラスボスだと思われていた敵を倒した後も冒険が続くことはあるのですが、それは例えば「魔王だと思われていたものは、より大きな敵の配下でしかなかった」とか「魔王はより凶悪な邪神を封印しており、魔王を倒したことで邪神が復活してしまった」とかってパターン…つまり「魔王を倒しても平和は訪れない」というストーリーが多いと思います。PSO2なんかもダークファルスは深遠なる闇の眷属に過ぎない設定でした。
ですが、ドラクエ11は魔王を倒したことでとりあえず平和にはなるのです。魔王の復活によりベロニカを含めて多くの命は失われたものの、生き残った人々(各地の国王とか主人公の母親とか幼馴染とか仲間の妹とか重要人物はだいたい生きてる)で平和に暮らしていけるので、ここでめでたしめでたしとしてもいいわけです。だからこそ、ちゃんとエンディング(スタッフロール)も流れます。
ですが、そもそも魔王を復活させなければ万事うまくいくと考えた主人公たちによって別の問題が発生します。

実は魔王が復活したあと、「勇者の星」と呼ばれる巨大な天体を魔王がぶった斬るシーンがあるのですが…実はこの「勇者の星」は邪神の封印装置であり、このとき魔王は邪神を「勇者の星」ごと破壊しています(ただしこの時、誰も「勇者の星」が邪神の封印装置だったなどと知らなかった)。魔王としては邪神が復活してしまうと世界征服の邪魔になるのでそうしたわけですが、結果として魔王さえ倒せば平和を取り戻すことができます。
ですが、魔王の復活を未然に防いだことで「邪神が魔王に倒される」という未来が無くなり、邪神が目覚めることになり、邪神という新たなラスボスが設定されます。
これがドラクエ11の「二重エンディング」のからくりですね。

ただ、ここのくだりではっきりしなかったのは「結局、魔王を倒した世界はどうなったのか?」ということですね。時間を巻き戻せるのは勇者だけだと説明した「時の番人」の説明をそのまま受け取ると、魔王を倒した世界からは主人公がいなくなったと考えられます(つまり、魔王を倒して平和になる「主人公がいなくなる世界」と、邪神を倒して平和になる「主人公がいる世界」の2つのパラレルワールドに分岐する)。まぁ魔王を倒した世界の勇者の知人は悲しむでしょうが魔王も邪神もおらず平和なのでどちらの世界も大丈夫でしょう。
しかし、巻き戻った世界で再会するパーティメンバーはたびたび「こういうことが前にもあった気がする」といったことを口にして、おぼろげながら時間が巻き戻ったことを認識している気がします。だとすると、「時の番人」が説明した「時間を巻き戻すことができるのは勇者だけ」というのはもう少しはっきり言うと「全世界の時間を撒き戻すことができるが、時間を撒き戻す前の記憶が残るのは勇者だけ」ということだったのでしょうか。だとすると、「主人公を失うわけにはいかない」と必死に止める必要はあまりなかったような気もします。いや、そうでもないのか。時間が巻き戻りすぎて勇者が生まれる前とかになったら色々変わっちゃいそうだし。まぁ実際はちゃんと運命の分岐点の直前に巻き戻ったけど。

ともかく、これが「過ぎ去りし時を求めて」という副題が持つ「1つ目の意味」になります。

もう1つ面白かったのは、やはり邪神を倒したあとの真エンディングですね。
このシナリオ、全体を通して「勇者」がテーマになっています。
シナリオの開幕からして「光があるから影が生まれる(=勇者がいるから魔物が生まれるとすると勇者なんていない方がいいのでは?)」という意見が提示され、主人公は「悪魔の子」として投獄され指名手配を受けたりします。
しかし本作の「勇者」は主人公だけが持つ単なる称号…「その時代の危機を救った凄い人、強い人」というだけではなく、過去に「ローシュ」と呼ばれた勇者が邪神と戦ったことが明かされ、より大きな意味を持つようになります。
そして、ローシュには賢者、魔法使い、戦士という3人のパーティメンバーがいますが、この4人全員が「単なる勇者のお供」ではなくドラクエ11の世界でそれぞれシナリオに関わっています。

勇者ローシュ
邪神にとどめをさす直前に仲間の裏切りによって死亡する。このことは単に「先代勇者が邪神を倒し損ねたので、主人公が倒す」というだけでなく、後述するセニカに大きな影響を与えドラクエ11のストーリーの根幹をなす出来事になっている。

賢者セニカ
勇者にしか倒せない邪神の討伐が失敗したため、邪神を封印して空に放つ(のちに「勇者の星」と呼ばれる球体)。ローシュを強く愛していたため、(主人公がそうしたように)時を撒き戻そうとしたが勇者の力がないため失敗。「時の番人」となる。

魔法使いウラノス
ローシュが邪神にとどめをさす直前に精神を乗っ取られ、勇者を殺害。のちに魔王となる。その一方で、邪神に心を乗っ取られる前に善の心を分離させ、自分のせいで邪神の討伐が未遂になってしまった贖罪のために現代の勇者(=主人公)を導く。

戦士ネルセン
邪神が封印されたのち、建国する。優れた戦士・鍛冶職人として様々な武具や指南書を残し、死後はいずれ現れる勇者を鍛えるべく魂となって「ネルセンの試練」を作り勇者の到来を待つ。

ドラクエ11の登場人物の多くはこの4人のいずれかと関係を持っています。
セニカの生まれ変わりの双子の魔法使いや、ウラノスの導きで勇者と出会う盗賊、ネルセンの国の出身の英雄など。主人公はローシュから勇者の力を受け継いでいます。
話が横道に逸れますが、薙が邪神を倒したメンバーがまさにこの5人(主人公、ベロニカ、セーニャ、カミュ、グレイグ)でした。ロウもけっこう頑張ったけど。マルティナとシルビアはそれまで大活躍だったのにラストバトルではなぜか顔も見せなかった。

さて話がだいぶややこしくなってきたので戻しましょう。
賢者セニカは愛する勇者ローシュを失い、時間を巻き戻すこともできず、時の番人として孤独に長い時を過ごすことになりました。「邪神を倒した世界で、唯一救われていない人物」が賢者セニカだったのです。そのため、主人公は最後の仕事としてセニカのもとへ向かい、自らが持つ勇者の力をセニカに授けたのです。これによってセニカは勇者の力=時間を巻き戻す力を得て、ローシュと再会。これにてハッピーエンドとなります。
これがドラクエ11の副題「過ぎ去りし時を求めて」のもう1つの意味となります。

そして後日談。
平和になり、もはや必要なくなった勇者の剣を元の場所(世界樹)へ帰そうということになり、ベロニカ・セーニャと共に世界樹に向かうと、世界樹は巨大なドラゴンに変化します。
そのドラゴンが言うには、自分はかつて邪神と戦い敗れた聖竜で、いろいろあって世界樹へと姿を変えて邪神を倒せる勇者を待っていたとのこと。
そして「あなたはロトの勇者として語り継がれる。長い時を経て再び世界に闇が現れたら、それがたとえ私であっても、勇者の伝説と剣を後世に受け継ぎ平和を取り戻して欲しい」と「ドラゴンからのクエスト」を受けます。
その後、剣がアップになると場面が切り替わり、その剣を握り魔王の城を見据える「ドラクエ1の勇者」の姿が映し出されてスタッフロールに。ちなみにドラクエ1のラスボスは「りゅうおう」です。
そしてスタッフロールのあと、世界樹を見上げる主人公たちが本の1ページになり、それを読んでいた女性が「起きなさい、私のかわいいぼうや」と、「ドラクエ3の勇者」を起こすところでドラゴンクエスト11は終了となります。
ドラクエシリーズは3はロト3部作の時系列として最も古い作品ということが知られていますが、ドラクエ11はそのさらに前の話だったということになります。このようにして、ロトの勇者=ドラクエ11の主人公の伝説は語り継がれ、後世の勇者の伝説へとつながってゆきます。
これがドラクエ11の副題「過ぎ去りし時を求めて」の最後の意味となります。

尤も古い勇者としてはローシュがおり、のちに勇者の剣とかロトの装備と呼ばれるものはローシュの装備品なのですが、実際に世界を救った勇者としてはドラクエ11の主人公が最古参ということになるようです(ローシュも邪神の討伐こそ叶わなかったものの封印には成功したので、一時的には世界を救ったものと思われる)。

「ドラゴンクエスト」という主題、「過ぎ去りし時を求めて」の副題、「勇者」というドラクエシリーズ全てに共通するキーワードが最後に1つの玉のようにぎゅっとまとまり、しかもそれがしっかりした土台や複線によって納得感のある終わり方で、エンディングを迎えるとじわぁ~っとなります。
ドラクエシリーズは実は一度も買ったことがなく、3、5、6、7あたりを借りて遊んだくらいなのですが…やはり国民的JRPGを名乗るだけのことはあると感じました。

さてシナリオはこれくらいにしてゲーム性について。
クリアまで127時間50分ほどでした。
しばりプレイは一切なし。
ドラクエシリーズ屈指のヌルゲー、らしいのですが薙はいいバランスじゃないかと思いました。
序盤はボス戦も含めて全員「バッチリがんばれ」でオートバトル安定でしたが、中盤あたりから不便が出始めてぽつぽつ「めいれいさせろ」に変更して、以後全員コマンド入力してました。
本作はスペクタルショーという「れんけい」によってはぐれメタルを召喚することができレベル上げがやりやすいのですが、各地のイベントをこなして最強装備を集めながら「スペクタルショーが使えるメンバーを前線に置いて、スペクタルショーが使えるようになったらはぐれメタルを狩る」というような感じで進めていくだけで最終的にレベル90以上まで上がってしまいました。
邪神の討伐推奨レベルは60前後だというのに…
ただ、邪神は「闇の衣」をまとっており、勇者の剣によって闇の衣を吹き飛ばしてから戦うのですが、弱体化させずに戦うとちょうどいい感じのバランスになりました。まぁ勇者の剣を使うのを途中まで忘れてて、このまま倒しちゃえと思ったらうまくはまっただけなんですけどね。

でもまぁそれ抜きにしても、終盤の一部の戦闘は苦戦しました。
特に「魔竜ネドラ・邪」「アラクラトロ・邪」は倒すの無理じゃないかと思った。
まぁフリーシナリオ化してすぐ行ったからだけど…それでなくてもけっこう強かった印象です。
総じてゲームバランスは良好だと感じました。
ゲームバランスという意味ではロウ・セーニャ・ベロニカが覚える呪文もうまく考えられているなと感じました。
セーニャは主に味方の回復や、スカラ・スクルト・マヌーサ・マホトーンといった味方の被害を抑える呪文を習得します。全体完全回復のベホマズンと全体完全復活のメガザルを覚えるので終盤での回復役としての安定感はトップ。しかし攻撃呪文がグループ範囲のバギムーチョか即死のザラキーマしかなく、攻撃特技もグループ攻撃止まりです。また、ルカニやバイキルトといった火力を上げる呪文を覚えないので「戦線が安定しているので攻めたいな」という時にセーニャが前線にいると手持無沙汰になりがちです。
ロウは回復呪文の他に全体攻撃のマヒャデドスや単体攻撃のドルマドンを習得。ルカニ・ルカナン・ラリホーマ・マヌーサといった敵を弱体化させる呪文もあり状況を選ばず何かしらの活躍をすることができます。しかしベホマズンを覚えないため、パーティが甚大な被害を被っている状況では回復役としては物足りません。また、味方を強化する呪文や特技がほとんどないため、セーニャとは逆に戦線を安定させづらいキャラです。ドルマドンもアタッカーには劣る火力で、全体としては器用貧乏です。
ベロニカは超強力な攻撃呪文を多数習得するだけでなく、バイキルト、マジックバリアといったバフやルカニ・ルカナンといったデバフも修得するため、自らメラガイアーを唱えるもよし、カミュや主人公にバイキルトをかけたり敵にルカニをかけて打撃の火力に貢献するも良しと、攻勢に転じたい場面ではこれ以上なく活躍します。しかしHP回復呪文を一切習得しないうえHPや防御力が最低のためいったん押されると一気に崩されやすくなります。
ドラクエにおいて重要な魔法「バイキルト」「ルカニ」「スクルト」のうち、バイキルトはベロニカ。ルカニはベロニカとロウ。スクルトはセーニャが習得するため、どうやっても「このキャラだけ出しておけばいい」ということにはならないのです。
魔法をメインとしないキャラも、主人公がベホマズン、シルビアがバイキルト、グレイグがスクルトとメガザルといった強力な魔法をそれぞれ習得するのでルカニをロウ、シルビアがバイキルトで打撃ダメージを高めつつ、ベホマズンを習得できないロウの回復力をシルビアのハッスルダンスで補うとか、バイキルトとルカニを両方使えるベロニカをグレイグがスクルトや仁王立ちで守り、主人公がベホマ・ベホマズンで回復役に回り、万一の窮地に陥った際の切り札としてグレイグがメガザルを唱えるなど、それぞれの欠点を補い合うパーティプレイが楽しめます。

総じてお勧めの作品なので、時間のある方にはお勧めできるゲームです(。・ω・。)
ちなみにボイスは無しでプレーしました。
今は種とかを集めて裏ボス称号とかに着手してます。
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